「素直な性格だと人から言われることはあるけど、長所と言うには弱い気がする・・・」と悩んでいる、就職・転職活動中のあなたへ。
実は、社員に「素直さ」を求める企業はたくさんあるので、長所として弱いということはありません。むしろ、どんなに成績優秀な人でも「素直さが感じられない」という理由で採用見送りになってしまうことがあるぐらい、必要とされている要素なのです。
ただ「素直な人」のどのような部分が評価されるのかを把握していないと、的外れな自己PRになってしまうので注意しましょう。そこで今回は、素直な人の特徴と、企業から求められる理由についてご紹介していきます。
企業のリアルな姿が見えない求人情報ばかりを見て疲れていませんか?他社とは一味違うかがわキャリアポストについては、こちらをご覧下さい。
目次
素直な人の5つの特徴

他人から「素直だね」とよく言われるにもかかわらず、自分ではどういうところが素直なのか自覚していないという人もいるのではないでしょうか。
素直とは「性格や態度にひねくれたところがなく、あえて人に逆らったりしないさま」を指す言葉ですが、この説明では抽象的で解りにくいですね。
素直な人の特徴をもう少し具体的にすると、下記の5つことが挙げられます。
①自分を大きく見せたり、卑下したりしない
②間違いを認めることができる
③人の話に耳を傾けることができる
④人を信じることができる
⑤嘘をつかない
それではこの5つについて、それぞれ解説していきます。
①自分を大きく見せたり、卑下したりしない
素直な人は、自分を大きく見せようとして見栄を張ったり、逆に、必要以上に卑下したりすることがありません。
なぜなら、ありのまま、等身大の自分を受け止めているからです。
そのため、話し方に嫌みがなく、老若男女問わず好かれやすい傾向があります。
素直な人にとっては「等身大の自分を受け止めている状態」があたりまえなので、それが長所だと本人が気づいていないことが多いのです。
②間違いを認めることができる
素直な人は、間違えを指摘されても、言い訳をしたり、反発したりすることもありません。
きちんと謝罪することができ、改善策を考え、次につなげることができるのです。また、自分が間違えやすい苦手な分野が解っているので、周りに「苦手なので、力を貸していただけませんか?」「どうやったらうまくできるのでしょうか?」と、素直に助けやアドバイスを求めることができます。
③人の話に耳を傾けることができる
素直な人は、先入観や固定観念に縛られることが少ないため、反発せずにきちんと最後まで話を聞くことができます。
このことを、就職・転職活動などの自己PRでは「傾聴力」と言います。
また、先輩社員に聞いたアドバイスなどを、素直に行動に移すことができるため、「もっとアドバイスしてあげよう」と応援される傾向があり、さらに成長スピードが加速していきます。
④人を信じることができる
素直な人は、人が言っていることはそのまま真っ直ぐ受け止めて、実行に移します。
そのため目標となる人が見つかると、その人のアドバイスに従ってひたむきに頑張ることができ、ぐんぐん成長していきます。
ただし、注意しなくてはいけないのは、人の言うことを鵜呑みにして思考停止状態にならないようにすること。
「言われたことだけをやればいい」というスタンスの人は、これからの時代AIに仕事を取られてしまいます。人を信じる真っ直ぐな気持ちは持ちつつ、自分の頭でしっかり考えることを大切にして下さい。
⑤嘘をつかない
素直な人は、自分を守るために嘘をついたり、見栄を張るために嘘をついたりすることがないため、人から信頼されます。
ただし、ビジネスの場では、本音と建て前を分けた方が良い場合もあるので注意しましょう。
たとえば、面接のときに「家から近くて、給料も良いので志望しました」などと言ってしまう人がたまにいるのですが、そこまでありのままに答えてしまうと「取引先で余計な事を言ってしまうのではないか」と不安視されてしまいます。
くれぐれも気を付けて下さいね。
素直な人が企業から求められる理由

素直な人が企業から求められる1番の理由は、スポンジのような吸収力と成長力にあります。
若手はもちろんですが、30代以降の中途採用の場合も同じです。
なぜなら、多くの人は年齢や経験を重ねるごとに、他人のアドバイスに耳を傾けられなくなったり、新しいことに取り組むのが怖くなったりすることが増えるからです。
アドバイスに耳を傾けず、新しいことにも挑戦できない人は、なかなか成長することができず、伸び悩んでしまう傾向があります。
だからこそ、周りのアドバイスを柔軟に聞き入れ、新しい知識やスキルをスポンジのようにどんどん吸収できる素直な人が求められるのです。
素直な性格を評価され、採用が決まったUさんの例

Uさんという男性は、高校卒業後、アルバイトをしていた居酒屋で正社員として働いていました。
5年ほど、店長としてやりがいを持って働いていましたが、結婚を機に夜中心の働き方を変えたいと考えるようになり、転職相談に来られました。
自分を大きく見せようとしたり卑下したりすることもなく自然体で、人の話にしっかり耳を傾け、アドバイスはすぐに実行するという、とても素直な人という印象でした。
Uさんはいくつかの企業を受け、最終的には在宅医療に関わる企業から採用されることになりました。
前職とは全く違う業界だったため、もちろんスキルや知識はありませんが、企業から「素直で誠実なお人柄が伝わってきました。ぜひ一緒に働きたいと思える人物です!」と高評価をいただけたのです。
具体的には「患者様はご高齢の人が多いため、上から話されることがしばしばあります。そのような時、相手に反発せずに耳を傾けられる素直さが必要になります。その点、Uさんは適任だと感じました。また、これから覚えることもたくさんありますが、知識などをどんどん吸収し、成長していってくれることと期待しています」とのことでした。
Uさんのように、スキルや経験で足りない部分がある業界、職種だったとしても、人柄で補うことができるのです。
まとめ
今回は、素直な人の特徴と、企業から求められる理由についてご紹介しました。
就職・転職活動について言えば、自分にも当てはまる特徴があれば上記を参考に素直であることのメリットを伝えられるようにするのがおすすめです。
子供のころは素直だったのに、大人になるにつれて素直さを失ってしまったという人も多い中、ずっと変わらず素直さを持ち続けていることは、素晴らしいことです。
ぜひ、これからもあなたらしい「素直さ」を大切にして、いつまでも失わないようにして下さい。
企業のリアルな姿が見えない求人情報ばかりを見て疲れていませんか?他社とは一味違うかがわキャリアポストについては、こちらをご覧下さい。
(この記事を執筆・編集した人福山結衣子さん)