最近は、ありのままの自分を受け入れようという考えの人も多くなりましたが、その一方で「自分は完璧でなければいけない」「失敗する自分なんか許せない」という完璧主義な人もいます。

完璧主義の人の長所は、何事もミスがないよう慎重に細部までこだわって取り組むことができるため、仕事の質が高いというところ。
短所は、理想が高く失敗を極度に恐れることがあるため、なかなか行動に移すことができないというところと言えるかもしれません。

今回は、そんな完璧主義な性格が邪魔をして、本来の目的を見失ってしまったSさんのエピソードをご紹介します。

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順風満帆な人生を送ってきたSさん。更なる高みを目指して転職活動スタート!

順風満帆な人

20代前半の男性、Sさん。
小学生時代、中学生時代、高校生時代と、ずっと成績優秀で大学は有名私立大学に進学し、サークルでは幹部を務め、新卒で大手金融会社に入社、という経歴の持ち主でした。

そんな、自他ともに認める順風満帆な人生を歩んできたSさんですが、入社1年ほどで「この仕事は安定しているけど成長している実感がわかないし、なんだかつまらない。このままで良いのだろうか」と疑問を抱き始め、次第に仕事に対してのモチベーションが下がっていきました。

そして、同期入社の同僚に「お前なら絶対もっと良い会社に入れるよ」「ここで終わるような器じゃない」と言われたことがきっかけで転職活動をスタート。
自己分析、企業研究、書類作成、企業選定まで、すべて自分で取り組み、方向性が決まった状態で転職相談に来られました。

当初から「方向性や受けたい企業も決まっているので、アドバイスは大丈夫です。私が希望する企業だけ紹介してください」というスタンスだったSさん。
「本当に大丈夫かな・・・?」と少し不安を感じたものの、Sさんは志が高く、やる気に満ちあふれている様子だったので、一旦ご本人の希望に沿って進めることになりました。

書類選考でお見送りに。「今まで失敗なんかしたことないのに・・・」Sさんがとった行動とは?

就職試験 不採用

まずは、Sさん自身がピックアップしていた企業の中から1社書類選考に応募。
結果は残念ながら、お見送りとなってしまいました。

企業からのフィードバックは「何か特別なマイナスポイントがあったわけではないが、他者比較の結果お見送りにしました」とのこと。

職種や業界によっても異なりますが、書類選考の通過率は20%~30%前後と言われているため、どんなに優秀な人でも状況によってはお見送りになってしまうことがあります。Sさんに「今回は残念でしたが、次に活かして一緒に対策していきましょう」とお伝えしました。

するとSさんは「今まで失敗なんか1度もしたことがないのに・・・それに、今回受けた企業は自分の候補の中では一番通る可能性が高いと思っていました。この企業にも合格しないくらいなら他の企業も絶対にうまくいくわけがない。絶対に受かるという保証がないなら転職活動はしません。失敗するくらいならチャレンジしない方がマシです・・・」と非常に落ち込み、周り人の言葉に聴く耳を持たず、そのまま転職活動を中止してしまったのです。

事前にしっかり準備をして臨んだにもかかわらずお見送りになってしまったので本当に悔しい・・・
その気持ちは痛いほど解りました。

でも、これでは本末転倒ですよね。
元々、現職では成長実感を得られないからこそ、もっと自分の力を発揮できる企業にチャレンジしようと考えていたSさん。転職の目的は「自分の力が存分に発揮できる企業で働くこと」だったのに、いつの間にかその目標が「失敗しないこと」にすり替わってしまっていたのです。

失敗しないために「行動しない」という選択肢は、一見有効かもしれません。
でも、失敗を恐れずに行動していかなければ、未来を変えていくことはできません。

完璧主義な人が陥りやすい落とし穴

陥りやすい穴

失敗を恐れるあまり、結果的に当初の目的を達成する前に挫折してしまったSさん。
Sさんのような完璧主義な人が陥りやすい落とし穴がいくつかあります。

その①:人に頼るのが苦手で自己完結しがち

完璧主義な人は、人に頼るのが苦手なことが多いです。

Sさんも、アドバイザーや周り人に全く意見を求めずに自分で調べ上げ、活動を進めていました。「自分は優秀だ」という自負と高い自尊心があるため、人に頼るよりも自分で進めた方が間違いないと考える傾向があるからです。

人に頼るばかりで自分では何もできないというよりは、自主的に行動できた方がもちろん良いです。でも、時には人を頼ることで新しい発見があったり、解決の糸口が見つかったりすることもありますよね。

その②:物事を0か100かで考えがち

完璧主義な人は、物事を0か100かで考えがちなため、やるなら完璧にやらないと気が済まないという傾向があります。

完璧を目指すこと自体は悪いことではありません。
問題は「完璧にできないなら、最初からやらない方がマシ」と考えてしまうところにあります。

Sさんの例で言うと「絶対に受かるという保証がないなら、転職活動はしない」と考えてしまったという部分です。そもそも、転職活動で「絶対に受かる」「絶対に失敗しない」なんて保証は誰にもどこにもありません。対策を十分にして万全の状態で臨むことはできても、必ずしも受かるかどうかと言うと、それは解りませんよね。

失敗を恐れて何も行動を変えなければ、状況や結果は何一つ変わりません。
結果は、あくまで行動したことや過程の結果なのです。行動や過程を変えなければ、結果を変えることはできないのです。

もし、行動や過程を変えた結果うまくいかなかったとしても、その分だけ自分の経験値が上がります。違う可能性や展開が生まれてくることもあるでしょう。自分の未来を変えたいのなら、変化を恐れずにチャレンジをして、まずは、自分の考え方、自分が取り組む行動を変えていくことが大切です。

まとめ

今回は、完璧主義が邪魔をして本来の目的を見失ってしまったSさんのエピソードをご紹介しました。

完璧主義な人は、自分の高すぎる理想に苦しめられてしまうことがあります。
もしあなたが、完璧主義な自分の性格に苦しめられているのであれば、もう少しだけ肩の力を抜いてみてはどうでしょうか?

人生の中で、少しくらい失敗をしても、少しくらい回り道をしても大丈夫。

失敗をしたり回り道をすることよりも、失敗することを恐れてチャレンジできなくなったり、変化することを面倒に思い、考え方や行動を変えないことの方がよっぽど怖いことです。

ダーウィンの名言でとても感銘を受けたものがあります。

『生き残る種とは最も強いものではない、最も知的なものでもない、変化に最もよく適応しているものである。』

ぜひ一歩踏み出してみて下さいね。

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(この記事を執筆・編集した人)福山結衣子さん鈴木勉