「小さいころから慣れ親しんだ香川県で働きたい」「家族の状況や年齢などを考えると、そろそろU・Iターン転職を検討する必要があるかも・・」そんなふうに思っているあなたへ。
この記事では、地元で働くメリット・デメリットや、U・Iターン就・転職の志望動機についてご紹介します。
就職面接で、「地元に貢献したいので志望しました!」と言おうと考えている人は、そのままではちょっと厳しい就・転職活動になってしまいそうなので、ぜひこの記事を読んで下さい。
香川県での就・転職を目指すうえで知っておきたい基本情報

まずは、香川県での就・転職を目指すうえで、知っておきたい基本情報「香川県の平均年収」と「香川県の有効求人倍率」についてご紹介します。
香川県の平均年収
厚生労働省発表の「賃金構造基本統計調査」をもとに算出された香川県の平均年収は、2018年時点で452万6,200円となっています。
男女別で見ると、男性は503万3,500円、女性は365万4,400円です。
また、平均月収は31万400円、平均賞与は80万1,400円となっています。
あくまでも平均値ですが、このような情報は、企業選択のときの参考になるので、目安として把握しておくと良いでしょう。
■参考データ
年収ガイド
香川県の有効求人倍率
香川県の有効求人倍率は、2019年12月の時点で「1.82倍」と発表されています。
「有効求人倍率」とは、企業からの求人数(有効求人数)を、公共職業安定所(ハローワーク)に登録している求職者数(有効求職者数)で割った値のことを指します。
つまり、求職者1人に対して、何人分の求人があるかを示す数値ということです。
数値の見方は、難しく考えずに
・有効求人倍率が1を上回っているとき=人手不足
→働きたいと思っている人の数よりも、企業が出している求人の数が多い
・有効求人倍率が1を下回っているとき=就職が難しくなりがち
→企業が出している求人の数よりも、働きたいと思っている人の数が多い
と理解しておくと良いでしょう。
香川県の有効求人倍率が1.82倍ということは、企業が人手不足の傾向にあり、売り手市場だと考えられるため、就・転職を予定している人にとってはグッドニュースです。
ただし、売り手市場だからと言って、何も対策をしなくても就・転職が成功するというわけではありませんので、注意しましょう。
また、データを職種別に見ていくと、事務的な仕事は0.67倍、建設・採掘の仕事は6.13倍と、職種によってかなりばらつきがあることがわかります。
自分の適性や実現したいことを考えつつ、あなたが活躍できそうな職場を探して、行動に移していくことが大切です。
■参考データ
厚生労働省 香川労働局ホームページ
地元で働くメリット

地元で働きたい理由として多く挙げられるのが「子供のころから慣れ親しんだ土地で生活したい」や「親、兄弟、友達と離れ離れになりたくない」などです。
しかし、そのほかにも地元で働くメリットはたくさんあります。
そこで「地元で働くメリット」について、具体的に3つご紹介します。
①通勤がラク
大都市では、ぎゅうぎゅうに押し込められた満員電車で通勤しなければならないことも少なくありません。
混雑率ランキングワースト1位の東京メトロ東西線は、なんと200%近い混雑率・・・。
通勤のことを考えるだけで「仕事に行きたくない」と思ってしまう人も大勢いるのではないでしょうか。
一方、地方の場合は、大都市ほどの通勤ラッシュはなく、車通勤を認めている会社も多いため、その点でかなりストレス度合いが変わってきます。
通勤は毎日のことなので、この点は大きなメリットだと言えるでしょう。
②生活費を抑えることができる
都会と地方では物価が違いますが、特に一番差が出るのが家賃でしょう。
たとえば、ワンルームの家賃相場は、香川県高松市の場合は4.6万円ですが、東京都世田谷区の場合は7万円です。
高松市であれば、7万円あればファミリー向けの3LDKが借りれるので、その差は歴然ですよね。
もちろん、戸建て住宅やマンションを購入するときの価格も格段に違います。
将来を見据えた時、この点も大きなメリットだと言えるのではないでしょうか。
③待機児童が少なく、仕事と子育てを両立しやすい
具体的にどれぐらいの違いがあるのか、東京都と香川県における待機児童数のデータをご紹介します。
【2019年4月1日現在の保育所等利用待機児童数】
東京都 3,690人(前年と比べて1,724人減少)
香川県 182人(前年と比べて74人増加)
このように、都会では子供を保育園に預けることができず、仕事をしたくてもできないという人がたくさんいます。
それに比べて、香川県は待機児童が少なく、幼稚園や保育園に入りやすいので、仕事と子育てを両立しやすいと言えるでしょう。
これから結婚や出産を考えていて、子供が生まれてからも仕事を続けていきたいと考えている人にとって、「待機児童が少ない」というのは大きなメリットです。
地元で働くデメリット

地元で働くデメリットとして、「価値観が狭くなる可能性がある」ということが考えられます。
なぜなら、生まれ育った土地で長く暮らしていると、知らず知らずのうちに、自分と同じような価値観の人とばかり付き合ってしまう可能性が高いからです。
もちろん、自分と同じような価値観の人と付き合うこと自体は、悪いことではありません。
しかし、これまで住んだことのなかった土地で、異なる文化や多様な考え方に触れることで、自分が思わぬ成長を遂げることもあるのです。
そのため、日々さまざまな価値観に触れ、外部から刺激を受けることで成長していきたいと強く望んでいる人は、地方で働くことに物足りなさを感じてしまうかもしれません。
ただ、最近はビジネス系のオンラインサロンや、動画で受講できるセミナーなど、場所を選ばずに外部からの刺激を受けられるサービスが増えてきています。
このようなサービスを有効活用し、地元で働きながら自主的にスキルアップを図っていくこともできるので、特に大きな問題にはならないでしょう。
「地元である香川県に貢献したいから」という志望動機はアリ?

「地元である香川県に貢献したいから」だけでは具体性に欠けるため、残念ながら志望動機としては弱いです
「あなたがその会社で働きたい理由」をしっかり伝えましょう。
・なぜ、地元である香川県で働きたいのか?
・なぜ、その業界で働きたいのか?
・なぜ、その企業で働きたいのか?
まずは、この3つを考えてみることが大切です。
そして、仕事を通してどんな貢献をしたくて、どのような働き方をしたいのか、じっくり自分と向き合って、自己分析をしてみましょう。
自己分析については、下記の3記事で詳しく解説しているので、合わせてご覧ください。
・なぜ就職・転職活動に自己分析が大切なの?知っておきたい4つの理由
・【人生曲線の活用方法とは?】就職・転職活動に有効な自己分析の方法
・【自分史の活用方法とは?】就職・転職活動に有効な自己分析の方法
まとめ
今回は、香川県で就・転職したい人に向けて、地元で働くメリット・デメリットや志望動機についてご紹介しました。
地元での就職は、慣れ親しんだ土地で働ける嬉しさだけでなく、通勤や生活費、子育ての面などでたくさんのメリットがあります。
ただし、このメリットは、あなたにとってのメリットであって、面接官に伝える志望動機ではありません。
ここを間違えると、なかなか就・転職活動がうまくいかなくなるので、自己分析をしっかりと行い、「仕事を通してあなたが実現したいこと」を伝えられるようにしておきましょう。
この記事を執筆・編集した人 福山結衣子さん