「人の不幸は蜜の味」と申しますが、他人の失敗を笑うだけではあまりに虚しいものです。
他人の失敗から学び、自分の糧とすることこそ社会人として目指したい姿といえるのではないでしょうか。

世界的自動車メーカーHONDAの創業者、本田宗一郎氏も失敗についての問いに、「成功は99%の失敗に支えられた1%だ」と答えています。

”失敗を繰り返した努力の先にこそ、成功がある”という意味だと思いますが、「成功するためには失敗から学んだほうがいいよ!」という意味とも捉えられます。

自分がした失敗も、他人がした失敗も、捉え方次第では自分の経験。今回はよくある面接の失敗事例から、注意点と成功のポイントを検証していきます。
他人の失敗に感謝しながら、自らを成長させるポイントを見つけましょう。

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面接の失敗事例 その①

型通りの面接で失敗

努力家のAさんは、几帳面でイレギュラーな対応が苦手なタイプ。
30代となった彼は、10数年勤務した企業を退職し、初めての転職を計画しています。

地元中小企業へ転職したいと決意し、面接を受けることになります。
初めての転職であるAさんは、面接の質問集や答え方のマニュアルを読みあさり、間違いがなく、面接の失敗をしない準備を進めました。

自己PR・志望動機・経歴・前職のエピソード。
想定した質問に答えられるよう、事前に書き起こしたノートの内容を丸暗記し、持ち前の努力と根性で、一言一句間違えることのない回答ができるまでになりました。

面接当日も想定通りの質問をされ、Aさんは一言一句間違えずに回答。
彼の目指した通り、間違いのない面接をパーフェクトにこなせたのです。

しかし、彼の予想に反して結果は「不採用」となりました。

完璧な面接ができたと自負していたAさんは、不採用の理由を面接官に聞きます。
すると面接官は、「誠実さは分かったが、一緒に働きたいと思えなかった」といい、「Aさんの言葉は聞こえたが、想いや意志は全く伝わらなかった」と答えたのです。

Aさんは失敗しないことに捉われ、「人間性を伝える」「気持ちを伝える」という、コミュニケーションにおいて最も大切なことを、すっかり忘れてしまっていたことに気づきます。

本当の失敗に気づいたAさんは、努力の方向を見直し、見事、次に志望した企業で採用に。
仕事においても面接で学んだ教訓は生き、その後の彼は誰もが認める存在になったのです。

面接に慣れていない人には、代表的な面接の失敗といえる事例です。
自分の言葉は心が宿っているか、振り返ってみることが大切だといえるでしょう。

面接の失敗事例 その②

自信が無く面接に失敗

次のエピソードは、地味な仕事もコツコツこなすBさんの面接の失敗事例。
Bさんも10数年務めた企業を30代半ばで退職し、転職を決意します。

転職先は、現在勤務している中小企業より、少し規模の大きい地元企業を志望することに。
初めての転職であるBさんは、自分の仕事での実績を面接前に整理してみました。
しかし、自信の無さもあり、実績のどの部分を伝えていいかがわからず、全体の実績を少し誇張して話す事にします。

さて、面接当日のこと、実績を含めた自己PRにすらすら答えるBさん。経歴を答えている最中、突然面接官から質問が入ります。
「先程おしゃっていた〇〇業界の内容についてですが、△△についてはどうお考えですか?」

面接官は、実は、Bさんの前の業界にも精通した人でした。面接官は詳しく話を聞きたいという思いから、Bさんに対して突然質問をしたのです。

しかし、Bさんの経歴は実績を誇張した経歴です。
突然の質問に慌てたBさんは、その場を取りつくろうように答えました。

その後も面接は続き、突然の質問以外はスムーズにいったBさん。
上手くいったかもと期待しましたが、しかし、結果は不採用となったのです。

Bさんは面接を振り返り、やはり経歴への回答が失敗だったと気づきます。
突然の質問に慌てたBさんは、知らない知識を知ったかぶりして回答していたのでした。

いくら知ったかぶりしても、回答の内容は薄いものになるだけだと実感し、経歴の捉え方や伝え方を見直すことが大切だと感じ始めます。

そして自分の経歴を再度整理したBさん。
次の志望企業に貢献できる可能性のある実績を、優先的に伝えることにしました。
志望企業の業務内容も絡めて、前職での実績や経験を伝えたBさんは、見事採用となったのです。

まさに経歴や実績は、自分の捉え方次第で伝わり方も変わります。
小手先で上手く答えることを目指すのではなく、自分の捉え方を少し変えるだけで、面接を成功に導くことができるとわかる面接の失敗事例だと言えます。

2つの面接失敗事例からわかる、成功のポイント。

面接の成功ポイント

では、ここまでご紹介したAさんとBさんの面接の失敗から学べることはなんでしょうか?

Aさんは、面接の回答を丸暗記してマニュアル通りの回答をしました。
そして、「人柄」や「意志や想い」が感じられないものとなった面接の失敗事例です。

Aさんから学ぶことは、「間違いのない、失敗しない面接を心掛けた」点にあります。
失敗しない目標を目指した結果、回答を丸暗記してしまったのではないでしょうか?

面接官の立場になれば、心から話しているか、暗記しているかはわかります。
マニュアル通りの返答をするお店のスタッフさんを思い浮かべれば、心がこもっているかそうでないかはすぐに分かるはずです。

心がこもった言葉には、人の心を動かす力があります。
採用を獲得する面接にするためには、「面接官の心を動かす」ことが最大のポイントです。

難しいようですが、失敗しても言葉に詰まっても、「伝えたい」という気持ちを持って素直に話すことで、しっかりと言葉に力が宿ります。

自分自身が面接を受けるときにも、意識して行うと良いでしょう。

次にBさんは、自信の無さから経歴を誇張し、その結果、知ったかぶりの回答をしました。

まさにこの失敗は自信の無さが引き起こした、業務実績の捉え方や嘘の回答をしてしまったことが致命的な原因です。

営業経験のある人は分かると思いますが、嘘をついてしまうと、結果的に自分が苦しみます。
仮にBさんのケースで採用を獲得できたとしても、働きだしてから周囲の期待値が高くなり過ぎて、辛い思いをするのは目に見えていますよね。

また、転職したことがない場合は特に、自信が無くなるのは普通のことです。

解らないことは解らないでいいですし、できないことはできないと伝えることが大切。
仕事内容や実績には優劣はありませんので、自分のスキルを理解して活かすことで、ほとんどの企業には、あなたが貢献できる場所があるのも事実なのです。

そのためには、志望する企業にどんな貢献ができるかを伝えることが大切です。
大きな実績でなくても大丈夫です。「組織の調整が得意」や「周囲のモチベーションを上げられる」といったことでも、企業によっては必要となる人材です。

まずは自分の経歴を客観的に整理し、その後志望する企業の目線も考慮すれば、伝えるべき実績は明確になってくるでしょう。

自分の経歴を客観的に整理するのに有効な自分史活用方法は、こちらから。

まとめ

今回は他人の面接の失敗から、成功のポイントを探りましたがいかがだったでしょうか?
失敗からこれだけ多くの学びがあれば、むしろ感謝することが必要かもしれませんね。

最後にアメリカの有名な小説家の言葉を贈ります。
「他人の失敗から学べ。全部を自分で経験できるほど長生きはできないのだから。」
まさに、他人の失敗を「自分事」として学ぶことが大切だとわかる言葉です。

今回のように他人の失敗からも学びを得てその後に活かすことは、面接はもちろん転職後の仕事を成功に導くポイントとも言えそうです。

(この記事を執筆・編集した人)
スペイン商事さん、鈴木 勉 2020/3/19

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