就職・転職活動の採用面接で、面接官に家族構成や家族の職業・収入、購読している新聞などを根掘り葉掘り質問されて「なんでそんなこと聞くの?」と、困ってしまったことはありませんか?

実は、このような情報を応募者から収集することは「就職差別」につながるため、採用面接で質問しないよう、厚生労働省が雇用主に注意喚起をしています。
それにもかかわらず、このような質問をされて困っている応募者は意外にもたくさんいるのです。

そこで、今回は「就職差別とは何か」ということや、このような質問をしてしまう雇用主側の心理、そして就職差別につながる質問をされたときの対処法について紹介していきます。
5分ほどで読めるよう、カンタンにまとめていますので、ぜひご一読ください。

就職差別とは?

就職差別をされて嫌な気持ち

就職差別とは、雇用主が応募者の資質、能力、適性と関係のない事柄や、本人の責任ではない事柄などで、採用・不採用を決定することをいいます。

雇用主側には「採用の自由」が認められていますが、基本的人権の1つとして保証されている「職業選択の自由」を侵害してまで認められるものではありません。

つまり、採用面接は応募者の基本的人権を尊重しながら行われるものであって、不合理な理由で就職や転職の機会が制限されることはあってはならないのです。

面接で聞かれて困った、就職差別につながる質問

差別的な質問をされて困る

採用面接では、あくまでも本人の適性と能力のみを基準に選考することが定められているため、面接官は「本人が仕事をきちんとできるかどうかに関係ない情報は聞き出してはいけない」とされています。
では、面接で聞かれて困った質問の具体例を挙げながら、就職差別につながるポイントについて解説していきます。

出身地など

「少し訛りがありますね。あなたの出身地はどちらですか?」
「あなたの本籍地はどちらですか?」
「生まれてから、ずっと現在の住所にお住まいですか?」

出身地や本籍地の情報を採用面接で質問することは、就職差別につながる可能性があるためNGとされています。

なぜかというと、残念なことに「〇〇出身の人は採用したくない」「治安が悪い〇〇の地域出身の人は問題を起こしそう」など、国や地域に対する差別や偏見を持っている人が少なからず存在しているからです。

だからこそ、そのような差別が起こらないよう、最初から出身地の情報を収集してはいけないことになっているのです。

家族構成、家族の職業や収入

「どのような家族構成ですか?」
「あなたのお父さんはどのようなお仕事をされていて、収入はどれくらいですか?」
「ご両親は共働きですか?」
「なぜ母子家庭なのですか?」

家族構成、家族の職業、家庭環境などについて採用面接で質問することは、就職差別につながる可能性があるためNGです。
なぜかというと、これらの事柄は応募者本人にはまったく責任がありませんし、どうすることもできないからです。

本人の努力によって解決できない事柄を、面接官の偏見で選考の基準としてしまわないよう、家族構成、家族の職業や収入などの情報は、質問してはいけないことになっているのです。

尊敬する人物、購読新聞、宗教、支持政党

「尊敬している人物は誰ですか?」
「何新聞を読んでいますか?」
「宗教には入っていますか?」
「どの政党を支持していますか?」

このような、尊敬する人物や購読新聞、宗教、支持政党についての質問もNGとされています。
なぜかというと、本来自由であるべき、思想や信条にかかわることだからです。

本人の能力や適性を判断する材料としては不適切なため、尊敬する人物、購読新聞、宗教、支持政党などについては、情報を収集してはいけないことになっています。

なぜ就職差別につながるような質問をされることがあるの?面接官の心理

面接官の心理

就職差別につながるような質問をする、面接官の心理についても少し触れてみます。

人によって様々なので、一概には言えませんが、私が過去数名の面接官から聞いた話によると、「面接の始まりのときに、緊張をほぐすために聞いてしまった」「採用には関係ないが、コミュニケーションの一環として聞いてしまった」という意見がほとんどでした。

つまり、差別する意図はなく、聞いてはいけないことだと認識していなかったために質問してしまったということなのです。

面接で就職差別につながる質問をされたときの対処法

就職差別の対処方法

採用面接のときに、面接官から「なんでこんなこと聞くんだろう?」というような内容の質問をされることによって、精神的な圧迫や苦痛を感じ、面接で実力を発揮できなかったという人もいるのではないでしょうか。

たとえ面接官に悪気がなかったとしても、面接のために一生懸命に準備してきたことをほとんど聞かれず、能力や適性に関係ないことばかり聞かれてしまっては、本当に悔しいですよね。

そこで、就職差別につながるような困った質問をされた時の対処法について紹介します。

面接官に質問の意図を尋ねる

面接で就職差別につながる質問をされたときは、まずは素直に「なぜそのような質問をされるのですか?」と面接官に尋ねてみましょう。
面接官の質問の意図がわかれば、「他意はないんだ」とわかり、あなた自身も落ち着いて対応できる可能性があります。

地域のハローワークや労働局の窓口に相談する

採用面接で悪質な質問をされ、嫌な思いをした場合は、1人で抱え込まずに地域のハローワークや、労働局の窓口に相談しましょう。

まとめ

今回は、就職差別につながる困った質問例や、面接官の心理、そして就職差別につながる質問をされたときの対処法について紹介しました。

就職差別をなくしていくためには、雇用主側が「質問してはいけない事項」について、しっかり把握することが1番大切。

ですが、万が一のことがあった場合にすぐに的確な対応ができるよう、応募者側も、就職差別につながる質問がどのようなものかを知っておくことも必要です。

とはいえ、経営者や採用担当者が、就職差別につながる考えを持っているかどうかは、なかなか解らないものです。
特に、ネットで検索できる求人情報などを見ただけでは全く解りません。

かがわキャリアポストでは、日々の活動の中で、こういったことに関連する情報なども集めています。明らかに就職差別につながる考え方を持っている企業については、求人をいただいたとしても求職者にお勧めすることはありません。

また、トラブルが発生したときに対応が取れるように、ハローワークや労働局の担当者の方々と関係性を築いています。

就職・転職活動を一人で行うのは、意外と難しいものです。身近なことであるような印象を持ちますが、経験豊富な人というのは基本的にいません。

かがわキャリアポストでは、今まで築いてきたスキルや人脈、積み重ねてきた経験などを活用して最大限のサポートをさせていただきます。
どんなことでも安心してお問い合わせ下さい。

この記事を執筆・編集した人
(福山結衣子さん鈴木勉 2020/3/16)

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